レプリカにオーラは宿るのか?大英博物館のロゼッタストーンをちゃんと見る。
こんにちは。留学中ロンドン駐妻minazoです。
大学での美術授業で学んだことをもとに、ロンドンの美術館・博物館について語るシリーズ!
前回に引き続き、大英博物館です。
今回は、大英博物館の中でも1番人気のロゼッタストーンについて語ります。
※美術初心者が、乏しい英語リスニング力で学んでいる内容なので、話半分に見てください。。
大人気!ロゼッタストーン
大英博物館の1番人気コンテンツはロゼッタストーンらしいです。
たしかに私もロンドンにまったく無縁だった時から名前は薄っすら知っていた気が。
ただ、なぜかマグナカルタやハンムラビ法典と混同して、「古代ヨーロッパらへんの法的な何か」というレベルでした。
そんな私のような方のためにお伝えすると、ロゼッタストーンは、古代エジプトの神殿の石柱の一部。
「法令」が書かれているものの、現代の法律のイメージとは違って、「お祭りの開催方法」みたいな内容です。
よく見ると気づきますが、同じ文章が3種類の言語で書かれています。
3言語のうち象形文字の「ヒエログリフ」が、有名です。
文章の内容は、大きく2つのパートに分かれていて、前半が「王様の素晴らしさの説明&称賛」で、後半が「王様を称えるお祭りを開催するときの手順書?マニュアル?」だそう。
オーラ(アウラ)とは一体・・?
大英博物館で学ぶにあたってのテーマ、1つ目は
で書いた「Repatriation」。
2つ目が「レプリカにアウラ(オーラ)は宿るのか?」です。
アウラとは、そのもの(人)独特の空気感。”今”、”この場所”にあるからこそ宿るもの。
そ、それってゴースト(攻殻機動隊)、、?
さて、実は大学生活が始まる前、有り余る時間を利用して攻殻機動隊をいっきに見ましてとてもはまりました。
しかし今このタイミングで攻殻機動隊にあつい友達などおらず、少し寂しい。ロンドン在住の攻殻機動隊ファンの方、誰かいませんか?
さて、ゴーストは「モノ」には宿らないので(最期タチコマには宿ったのでしょうか?涙)、アウラとは違うか、と残念に思いつつ、攻殻機動隊のおかげで昔よりアウラの感覚が理解できるような?
さらに話がそれますが、ロンドン大学生活のビジネス&美術の授業では、よく「これ大学生の時習った!」という記憶が蘇ります。(英語の授業では皆無、、大学で一応英語もやったはずなのになんで?)
大学を卒業してから働いていた期間は、アカデミックなことからは遠ざかってしまって、学んだことを振り返る機会なんてほぼなかったので、よい機会でとても嬉しい。4年間も大学にいたのに、学んだことをどんどん忘れて、なかったことになるのは悲しいことです。。
ということで、アウラ然り。
久しぶりに聞いた言葉、アウラ。そしてベンジャミンさん、、!
「新しい天使」という絵で、この生き物の周りにあるぼんやりとした光がアウラを表現しているのだとか。
とてもenigmatic(謎めいた)な絵として有名で、この生き物が何なのか、何を表しているのか、色んな解釈の余地があると言われているそう。
アウラの概念を考えたベンジャミンさんは、ナチスに追われて悲しい死を遂げるのですが、逃げ回る間、この絵を肌身離さず持っていたらしいです。
ロゼッタストーンのオーラ(アウラ)
美術品のアウラは、コピーされたものには宿らないとされています。
ロゼッタストーンは、本物とレプリカがあるので、アウラを検証するにはぴったりですね。。笑
今回、大英博物館でロゼッタストーンを見て、アウラを確かに感じたか?アウラとは何だったか?と言われると、正直、自信を持って答えられるに至ってない、、。笑
ですが、レプリカの材質が安っぽいとか、分かりやすいことはもちろん、
本物、レプリカ、それぞれが創り出している雰囲気はやはり全然違って、先生が説明してくれた「周りの空間がアウラ」という意味はわかった気がします。
レプリカロゼッタストーンの少し雑に扱われていて、私含めみんなペタペタ気軽に触っています。そして人気もあまりない。
本物ロゼッタストーンには人が群がり、じっくり見たり、写真を撮ろうと必死になっていたり。そして、触れないようにガラスケースに入っていることで、余計に神々しさが出ているような。
見た目はほぼ一緒なのに、周りの空間は全然違っていました。
「レプリカにオーラは宿るか?」という授業テーマの回答としては、、宿らない!ということで。笑
おまけのピーターラビット
大英博物館には、こんなお土産が売っています。ピーターラビット・ヒエログリフエディション!笑
※ヒエログリフ=ロゼッタストーンの文章に使われている象形文字。
まとめサイトでも取り上げられていたり。
https://togetter.com/li/886810
さてさて、かなり長いブログになってしまいました。最後まで読んでくださった方には本当に感謝です。笑
次回は少し短めの記事にしますので何卒。。
おわり
大英博物館の中でひっそりしているけど実は重要だった!エンライトメントギャラリーについて語る。
こんにちは。留学中ロンドン駐妻minazoです。
今回は、このゆるーい留学ブログでぜひシリーズ化したい、
「ロンドンの美術館・博物館について語るシリーズ」!!!
※いいタイトル考え中。
私が大学で受けているコースでは副選択科目がありまして、私minazoは「美術入門」を選択しました。
このクラスでは、毎回違うテーマについてレクチャーを受けたのち、テーマに関連するアートを実際に美術館や博物館に見に行くのです。(遠足、、?)
というわけで、大学の授業で学んだことを中心に、ロンドンの美術館・博物館について語っていきたいと思います。
ちなみに、私のリスニングによる情報なので、内容が間違っている可能性が大いにあります。どうぞ、1ブログとして話半分に見てください。
ロンドンといえば大英博物館
シリーズ第一回目に相応しい、ロンドンのなかでも1番有名な大英博物館に行ってきました。
ロンドン駐妻あるあるかと思いますが、私が大英博物館に来たのは今回で、、8回目。
8回/10か月。なんとほぼ月1ペース!これは足繫く通ったわけではなく、ロンドンに遊びに来た家族や友達について行った結果です。
そして、何度も付き合ってもまあいいかと思えるのは無料だからです。笑
さて、授業のテーマにも少し関わってきますが、大英博物館は入館料が無料なのです。
今回レクチャーで与えられた1つ目のテーマは「Repatriation」。日本語を調べたら「本国送還」。
「大英博物館に展示されている多くのものは、昔イギリス人が略奪したり盗んだものだから、元あった国に返すべきだ」という発想。
これに対して、
- 博物館は無料で、お金を儲けているわけじゃないからいいじゃん
- 元あった場所より博物館のほうが盗まれたり壊されなくて安全
- 今からでも遅くない!歴史上の過ちを正すべき
などなど、自分の意見を考えつつ見ましょうというのがテーマの1つでした。
大英博物館で1番古い展示室!エンライトメントギャラリー
さて、Repatriationについて薄っすらと考えつつ、エンライトメントギャラリーへ。
今までロゼッタストーンやパルテノン神殿に気を取られて、あまりよく見てなかったのですが、実はとっても奥深い。
地域ごとに展示品がまとまっているの他のエリアとは違って、18世紀の時代の色んな国の色んなものがテーマごとにまとめられている場所。一見なんだかよくわからなくて、通り過ぎがちですが、先生に教わって、大英博物館内でも超重要な場所ということがわかりました。笑
「エンライトメントギャラリー」=「啓蒙の展示室」
啓蒙というと大学で習った記憶が、、蘇るような、蘇らないような?
先生曰く、啓蒙とは「Knowledge is Power」という精神であり、人間が「mature」な状態になること。
ただ、18世紀イギリスにこの啓蒙主義が生まれたものの、啓蒙の考え方に触れられる場所がサロンとかカフェとか、貴族コミュニティに限られていた。
そこで、庶民も訪れられる博物館を啓蒙の場として、世界の英知(展示品)を集めよう!となったらしい。なので、このエンライトメントギャラリーは大英博物館で1番古いコーナー。
エンライトメントギャラリーの一番の特徴は、”標本っぽい”こと。
他のコーナーと違って、展示品がカテゴリーごとにガラスの棚にきれいに整理されています。(他のエリアの銅像とかは割と野ざらしだったり笑)
これは、創設者のハンス・スローンさんがボタニスト(植物学者)だったため。ボタニカルガーデン(植物園)みたいに、カテゴリーごとに標本っぽく並べたかったらしい。
ハンス・スローンさんはこのボタニカルな考え方が好きすぎて、地球上にいる人間も、人種ごとにカテゴライズしようとしていたそう。
エンライトメントギャラリーは7つのコーナーに分かれていて、多種多様な展示品があったのですが、もちろん全部は見切れず。エンライトメントギャラリーに絞って、改めて大英博物館に来ようと誓いました。。
少しですが、先生がピックアップして教えてくれたものの写真を載せておきます。
大英博物館の目玉、ロゼッタストーン!のレプリカ!笑
本物は別の場所に展示してあります(次回のブログはロゼッタストーンについて書きます)
なんと、恐竜の化石まであった。
化石自体と関係ないけど、これを発掘した人は女性で、有名な早口言葉「She sells seashells by the seashore」を考えた人らしい。
時間がない中で先生が「2秒だけ紹介したい!あとで個人的によく見て!」と、すごいおすすめしてくれてのに、何がおすすめだったのか全然思い出せない笑。
棘の聖骨箱、、?誰か教えてください。
今はどこかに貸し出し中らしい、日本の江戸時代に作られた架空の動物ミイラ。
色んな動物の死体をくっつけて、伝説の動物風なミイラを作っていたというやつ。
たしか河童とか有名な気がするけど、大英博物館の展示ミイラはどんな仕上がりなのか確認できず。
大英博物館のものは返すべきか?私の意見は、、
さて、授業のテーマだった「Repatriation」。
私は、おおむね「返さなくていい派」です。
具体的なエビデンスがない状態であれですが、ざっくり言われているそれぞれの主張をみると、返さないのが有力かなぁと。
- 「返さない」理由
盗難・破壊の可能性が低くて安心
一か所に集められていると研究も進む
展示品としてより多くの人に見てもらえる
- 「返す」理由
略奪した罪を認めて、過ちを正すべき
「もし壊れたって、研究進まなくたって、元の持ち主が納得ならいいじゃん。何はともあれ、返して欲しがっているなら返そうよ。」
という意見も一理あるなと思いつつ、
例えば、分かりやすいロゼッタストーン。
今生きている私たちにとっては、ロゼッタストーンは「大英博物館にある、あのロゼッタストーン」であって、元あったエジプトの神殿(もしくは地元のどこか保管場所?)に戻されたら、いわゆるロゼッタストーンはもう「消滅」してしまうのではないかと。
そして、大英博物館でいつも人だかりができるほど人を惹きつける(みんなとりあえず感はあるだろうけど笑)、そのロゼッタストーンが消滅してしまうのは、残念なことだなぁと。
もちろん、「Repatriation」が議論される展示品それぞれに、歴史、ストーリーがあって、一言で決められないなとも感じました。
それにしても、こんな真面目に考えながら大英博物館を周ったのは初めてだったので、よい経験!楽しい!
というわけで、大英博物館の前半、エンライトメントギャラリーでした!
実はまだ続きまして、次回も大英博物館です。
おわり。
ケルンしか見ていないけれど、ドイツを語る。
こんにちは。ロンドン駐妻minazoです。
突然ですが、「ケルンを見ずして、ドイツを語るな」という言葉があるらしいです。。
むしろ私はケルンしか行ったことがないのですが、ドイツについて語らせて頂こうと思います。ということで、今回は大学生活が始まる直前に出かけた、ドイツの街ケルン旅行ブログです。
初ドイツにケルンを選んだわけ
ケルン旅行は、日本からロンドンに遊びに来た妹との姉妹旅行でした。妹がかなりのドイツ好きで、ドイツに行きたい。でもすでに主要都市には行ったことあるし。ということで妹がまだ行ったことがないドイツ&ロンドンから近い都市=ケルンが選ばれました。
ドイツに初めて行くのに、ロマンチック街道も行かず、クリスマスマーケット目当てでもないと言うと、ちょっとびっくりされます。
が、結果すごく良い街。こじんまりしていて移動時間が少なく、1泊で十分楽しめました。ロンドンからの小旅行におすすめです。
とにかくケルン大聖堂はすごい
ケルンといえば大聖堂。大聖堂といえばケルン。
しかし、そもそもドイツでなくても、ヨーロッパには至る所に大聖堂(カテドラル)が。もちろんロンドンにもセントポール大聖堂があるし、ロンドンからの旅行先では高確率で大聖堂に遭遇します。
贅沢な話ですが、相当ヨーロッパの街並みが好きか、キリスト教建築に造詣が深い人でないと、少し大聖堂に飽きてしまうというか、新鮮味がなくなってしまう。名付けて「大聖堂づかれ」はロンドン生活あるあるではないでしょうか。※似た症状で「旧市街づかれ」も。
ただし、聞いてください。ケルン大聖堂は本当に想像以上。圧巻。あまりに荘厳すぎて「え?これ今目の前に存在してるんだよね?」みたいな。同じ空間にあると思えない感動も超えて不思議な気持ちになりました。
写真だとなかなか伝わらないのですが、サイズ感だけでも。
ドイツ人は想像通り・ドイツ料理は予想外
ケルンで出会ったドイツ人はいわゆるステレオタイプというかイメージ通りでした。
- 真面目(接客業の人の動きが効率的。料理が出てくるのも早い。信号守る。)
- 笑顔少なめでちょっと怖い(なぜか最後はやさしくなる。)
- みんな英語が上手
もちろん、ケルン1泊でドイツの方の国民性を語る資格はないのですが、イギリス、イタリア、スペインの人たちと見た目は似ているけれど雰囲気が全然違うのが面白かったです。
信号無視する人が全然いないのは、カトリックが多く「神様が見ている」的な思想が根付いているからと聞いたことがあります。地下鉄に改札がなくても成り立っているのもすごいことだなあと。
英語は、もちろん観光客相手の職業の人というのもあるけれど、お年寄りもふつうに話していて驚き。
そして、、ドイツ料理はすごく美味しい!
ドイツ料理というと、美味しいとも不味いともあまり聞かない、「ふつう」なイメージだったのですが、(ロンドンより)安いし、かなり美味しかったです。
写真を見てお気づきかと思いますが、有名なドイツ料理=肉料理。肉好きの方は気に入るはず。あとじゃがいもが美味しくて感動です。
ドイツ気に入った!また行きたい!
「妹が行きたいところに行ければいいや」くらいで決まった今回の旅でしたが、思ったよりすごく楽しくて、ドイツの別の街にもまた行ってみたいと思えました。
そして改めて、小さな都市を巡る楽しさを実感。有名な大都市も素敵だけれど、人が多すぎないって快適。移動が少ない、並ばない、ってストレスフリー。
大学生活前最後の旅行に相応しい、のんびりな旅でした。
まとめ的な感じになってきましたが、さすがに大聖堂以外にも観光しました。
香水の街ケルン(≒コロン)ということで、香水屋さんを巡ったり。古代から伝わるマスタードを買ったり。これはまた別のブログで書きます。
おわり。
筆者minazoの自己紹介
こんにちは。minazoです。
2016年12月に渡英して1年弱、ロンドンでコアラ似の夫と二人暮らし中です。
英語とは無縁の人生かつ初海外暮らしですが、何でもあるロンドンと、親切なイギリス人たち、そして優しい日本人のお友達のおかげで、毎日楽しいです。
2017年10月から大学生活にチャレンジすることをきっかけにブログを開設しました。MBAや大学院留学ではなく、半年間のゆるーい留学ですが、人生で海外の大学に通ったことのない私にとっては20代最後の大きな挑戦です!楽しみ!
このブログの一番の目的は、自分のロンドン生活の記録です。大学の勉強のことを中心にしつつも、大学前に通った語学学校のこと、ヨーロッパ旅行、ロンドンからの日帰り旅行、たまには主婦らしく料理のことなど、イギリス生活の思い出もろもろを残す場にしたいです。
二番目の目的(野望)としては、ロンドンをはじめ世界中にいらっしゃる駐妻の方々へ「駐妻期間は海外の大学に通ってみるチャンス!」「大学留学は”すごい人”だけのものじゃなくて意外と身近(なコースもあるよ)!」ということを発信すること。なので、大学に行くまでの経緯や、一応大学院受験もしたので、追々そのことも書いていきたいと思います。
・駐妻らしいロンドンの生活の知恵やキラキラした日々のブログ、
・有名大学のMBAやマスターコースに通われている有能な方のブログ、
は他にもたくさんあると思いますが、その間くらいのゆるりアカデミック生活を記録するのが私の役目かと思い、そういうブログにしていきたいです。
そのためにもまずはちゃんと半年間大学に通い、修了できますように。笑